手塚先生の『火の鳥』に衝撃を受けた僕は、藤子不二雄Ⓐ先生の『まんが道』の様に、モーレツに漫画を描き始めました・・・とはなりませんでした。
なぜなら僕は、漫画に対する情熱や根性が藤子先生の足元にも及ばない、ヘタレ野郎だったのです。漫画を読むようにはなったのですが、描くことはほとんど無く、あいかわらず部活や悪友と遊びまわる日々を過ごしていました。
また徐々に漫画から離れかけていたそんな時、中学三年のクラス替えで、その後の僕に多大な影響を与えるY君と出会うのである。
Y君と話をしてみると趣味がほとんど同じだったのですぐ意気投合し、早速、彼の家へ遊びに行ったのですが、驚きの連続でした。彼の部屋は階段下の狭いスペースを改造して、机、本棚と自作のベッドが置いてあり、大量の漫画本と綺麗に塗装したプラモデルが飾ってある、まさに秘密基地の様だったのです。
それ以降、ほとんど毎日彼の家に遊びに行くようになり、僕の知らない世界を知ることは、時間がたつのを忘れるくらい楽しく、ワクワクの連続でした。
芸能界では、小柳ルミ子・南沙織・天地真理がデビューし、アイドル時代を迎えようとしていた そんな年の出来事であった。
【めもあある漫画館】
〔 二 人 の 秋 物 語 〕
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